【2026年版】リノベーション向き物件の探し方|6ステップと内見のコツの記事

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【2026年版】リノベーション向き物件の探し方|6ステップと内見のコツ

三好 海斗(みよし かいと) この記事の監修者三好 海斗(みよし かいと)
カテゴリー不動産購入
【2026年版】リノベーション向き物件の探し方|6ステップと内見のコツ

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「中古を買ってリノベーションしたいけれど、どうやって物件を探せばいいのか分からない」「ポータルサイトを見ても、どれがリノベ向きなのか判断できない」と悩んでいませんか。リノベーション前提の物件探しは、ふつうの住宅探しと見るべきポイントが少し違います。

この記事では、墨田区・江戸川区で中古住宅の売買をサポートしている不動産会社の立場から、リノベ向き物件の探し方を手順に沿って解説します。

  • リノベ向き物件を探す6つのステップ
  • ポータルサイト・不動産会社・ワンストップ型会社の使い分け
  • 物件資料と内見で「リノベできるか」を見抜くポイント
  • リノベ費用もまとめて借りる方法と、住宅ローン控除で確認する築年数・面積
  • 墨田区・江戸川区で探すときの地域事情(旧耐震・狭小地・水害リスクなど)

結論から言うと、総予算を先に決め、リノベ会社と不動産会社を早めに味方につけ、資料と内見で「工事の制約」を確認することが、失敗しない探し方の基本です。

この記事の結論

  • 探し始める前に「物件価格+リノベ費用+諸費用」の総予算を決め、ローンの事前審査を受けると候補を正しく絞り込めます。
  • 情報源はポータルサイトと地域の不動産会社を併用し、リノベの可否は設計者の目で判断してもらうのが確実です。
  • マンションは管理規約と配管、戸建ては接道と構造・検査済証を、内見前の資料段階で必ず確認します。
  • 内見はリノベ会社の担当者と同行し、壊せない壁や水回りの移動可否をその場で確かめるのが効率的です。
  • 墨田区・江戸川区では旧耐震・再建築不可・水害リスクの3点を、買う前に必ず調べてください。

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リノベーション向き物件の探し方とは?基本の考え方

リノベーション向き物件の探し方とは、「今の内装の状態」ではなく「工事でどこまで変えられるか」を基準に物件を選ぶ方法です。壁紙や設備が古くても、構造・管理・立地に問題がなければ、リノベで住み心地は大きく変えられます。

リノベーション向き物件とは、間取りや配管を変えやすい構造で、建物の管理や法的な条件に大きな問題がなく、工事費をかけても資産価値を保ちやすい中古住宅のことです。どんな物件がリノベ向きなのか、構造や築年数の考え方を詳しく知りたい方は「リノベーション向き物件とは?条件と見極め方」をご覧ください。

この記事では、その条件を満たす物件をどうやって見つけ、どう見極めるかという「探し方」に絞って解説します。

探し始める前に決めておきたい3つのこと

物件探しを始める前に、「総予算」「条件の優先順位」「戸建てかマンションか」の3つを決めておくと、探す時間を大きく短縮できます。これが曖昧なまま探すと、気に入った物件が予算オーバーだったり、リノベ費用が足りなくなったりしがちです。

1. 物件価格とリノベ費用を合わせた総予算

リノベ前提の購入では、物件価格だけでなく、リノベ費用と諸費用(仲介手数料・登記費用・ローン手数料・不動産取得税など)を合わせた総額で予算を考えます。たとえば総予算5,000万円なら、「物件3,500万円+リノベ1,100万円+諸費用400万円」のように配分を決めてから探すと、検索条件の価格上限がはっきりします(金額は説明のための仮定です)。リノベ費用の目安や内訳は「リノベーション費用の相場と内訳」で詳しく解説しています。

諸費用のうち、買主が払う仲介手数料の計算と支払時期は「家を買うときの仲介手数料」、購入後に納める不動産取得税は「不動産取得税はいくら?墨田区・江戸川区の計算例と軽減」で確認できます。

物件とリノベ費用をまとめて住宅ローンで借りる場合は、金融機関によって扱いが違うため、物件探しと並行して事前審査を受けておくと安心です。主な借り方は次の2つです。

  • 金融機関のリフォーム一体型の住宅ローン:物件代金と工事費を1本のローンで借ります。工事の見積書を出す時期などの手続きは、金融機関ごとに異なります。
  • 【フラット35】リノベ:中古住宅を買って、省エネルギー性や耐震性などを高める所定のリフォームをすると、当初5年間の金利が年1.0%(金利Aプラン)または年0.5%(金利Bプラン)引き下げられます。自分でリフォームする「リフォーム一体タイプ」は申し込める金融機関が限られ、資金の受け取りは工事完了後の適合証明検査の後になるため、物件代金の決済につなぎ融資が必要になる場合があります。予算に達する見込みになると受付が終了し、【フラット35】Sや維持保全型とは併用できません(出典:住宅金融支援機構【フラット35】リノベ、2026年11月時点)。

2026年は金利の動きにも注意が必要です。日本銀行は2026年9月18日に政策金利を1.25%程度へ引き上げ、10月30日の金融政策決定会合では据え置きました(出典:日本銀行「当面の金融政策運営について」)。変動金利で借りる場合も、金利の上昇を見込んだ返済計画を立てておきましょう。金利タイプの選び方は「住宅ローンの選び方|変動か固定か」で解説しています。

親や祖父母から資金の援助を受ける場合は、住宅取得等資金の贈与の非課税特例を、物件の購入だけでなく工事費100万円以上の増改築等にも使えます(国税庁 No.4508)。要件と期限は「親の資金で家を買うときの贈与税」で解説しています。

2. 条件の優先順位

エリア、駅からの距離、広さ、築年数、価格などの条件を「絶対に譲れない」「できれば」「なくてもよい」の3段階に分けます。リノベで変えられるもの(内装・設備・間取り)は優先順位を下げ、変えられないもの(立地・日当たり・管理状態・接道)を優先するのがコツです。

3. 戸建てかマンションか

戸建ては工事の自由度が高い一方、建物全体の劣化や耐震性を自分で確認する必要があります。マンションは管理規約の範囲内でしか工事できませんが、共用部の管理を管理組合が担います。どちらにするかで、確認すべき資料も相談先も変わります。

価格の目安は、墨田区なら「墨田区の戸建て購入」「墨田区のマンション購入」、江戸川区なら「江戸川区の戸建て購入」「江戸川区のマンション購入」で解説しています。

リノベ向き物件の探し方6ステップ

リノベーション向き物件の探し方6つのステップ(総予算の決定から内見まで)

リノベ向き物件は、次の6つのステップで探すと効率的です。ポイントは、物件を見つけてからリノベ会社を探すのではなく、早い段階で相談先を決めておくことです。人気の物件は数日で申込みが入ることもあり、内見のたびに一から工事の可否を調べていては間に合いません。

  1. 総予算を決める:物件価格・リノベ費用・諸費用の配分を決め、住宅ローンの事前審査を受けます。
  2. 条件に優先順位をつける:変えられない条件(立地・管理・接道)を優先します。
  3. 相談先を決める:中古住宅に強い不動産会社と、リノベ会社(設計・施工)を決めておきます。
  4. 情報を集める:ポータルサイトで相場をつかみつつ、不動産会社から新着情報を受け取ります。
  5. 資料で絞り込む:販売図面、管理規約、登記事項証明書、建築確認の資料などで、工事の制約を事前に確認します。
  6. 内見して判断する:設計者と同行し、工事の可否と概算費用をその場で確認してから申込みを判断します。

購入の申込みから引き渡しまでの流れは、一般的に「購入申込み→住宅ローン事前審査→重要事項説明・売買契約→本審査→決済・引き渡し」です。リノベ工事は引き渡し後に始まるため、入居したい時期から逆算して探し始めましょう。各段階でやることと期間の目安は「中古住宅を購入するには?流れと期間の目安」で解説しています。

国・東京都・区の補助金や助成を使ってリノベする場合は、工程にも注意が必要です。工事の契約や着工の前に申請が必要な制度が多く、たとえば江戸川区の戸建住宅の耐震改修工事の助成は、助成の決定前に契約・着工すると取り消しになります(江戸川区、2026年5月1日更新)。引き渡しから着工までの間に、申請と審査の期間を入れておきましょう。

情報源ごとの探し方と使い分け

リノベ向き物件を探す情報源(ポータルサイト・不動産会社・ワンストップ型)の比較表

リノベ向き物件の情報源は、大きく「不動産ポータルサイト」「地域の不動産会社」「物件探しから工事までまとめて扱うワンストップ型の会社」の3つです。どれか1つに絞るより、ポータルで相場をつかみ、不動産会社とリノベ会社に判断を任せるという併用が現実的です。

情報源 メリット 注意点 向いている人
不動産ポータルサイト 掲載数が多く、相場や物件の傾向をつかみやすい リノベの可否は自分で判断する必要がある。掲載終了済みの物件も残ることがある まず相場を知りたい人
地域の不動産会社 新着情報を早く受け取れる。地域の事情(道路・水害・管理状態)に詳しい リノベの知識は担当者によって差がある エリアを絞って探す人
ワンストップ型の会社 物件探しと設計・見積りを同時に進められる 紹介される物件が提携先の範囲に限られることがある 手間を減らしたい人
リノベ済み物件(買取再販) 完成品を見て買える。すぐ入居できる 間取りや仕様を自分で選べない 工事の手間を避けたい人

なお、定額のパック型リノベを提供している会社に物件探しから任せる場合は、工事範囲や追加費用の条件をよく確認してください。注意点は「パッケージ型リノベの注意点|追加費用と比較のコツ」で解説しています。リノベ済みの買取再販物件でも、住宅事業者が所定の性能向上リフォームをした住宅なら【フラット35】リノベ(買取再販タイプ)を使える場合があり、こちらはすべての【フラット35】取扱金融機関で申し込めます(住宅金融支援機構)。

ポータルサイトでの検索条件の工夫

ポータルサイトでは、条件を少し広げて検索するのがコツです。リノベ前提なら、内装がきれいである必要はないため、次のように検索します。

  • 築年数:住宅ローン控除の要件を満たしやすい「1982年(昭和57年)1月1日以降の建築」を目安にします。国税庁によると(2026年11月時点、令和8年4月1日現在法令等)、中古住宅は昭和57年1月1日以後に建築されたものであれば耐震基準の要件を満たすものとして扱われます(出典:国税庁 No.1211-3)。それより古い物件の扱いは、後半の「旧耐震の物件は『耐震改修込み』で予算を組む」で説明します。
  • キーワード:「現況渡し」「リフォーム前」「室内未改装」などで検索すると、リノベ前の物件が見つかりやすくなります。
  • 間取りと面積:間取りはリノベで変えられるので、間取りではなく「専有面積・延床面積」で絞ります。住宅ローン控除の床面積の要件は登記簿の床面積で50㎡以上(40㎡以上50㎡未満は合計所得金額が1,000万円以下の年に限る)で、マンションは共用部分を含まない専有部分の面積で判断します(国税庁 No.1211-3)。マンションの登記簿の面積は壁の内側で測るため、広告に多い壁芯面積より小さくなります。広告の面積が要件ぎりぎりの物件は、登記事項証明書で確かめましょう。
  • 価格:価格交渉の余地を考え、上限を少し上回る物件も表示させておきます。

不動産会社への依頼の仕方

不動産会社に依頼するときは、「リノベ前提で探している」ことと「総予算と配分」を最初に伝えます。こうすると、内装が古いため一般の買主に敬遠されている物件や、ポータルに載る前の新着物件を紹介してもらいやすくなります。窓口を何社にも広げると同じ物件の情報が重なるため、地域に詳しい1〜2社に絞って相談するのがおすすめです。担当者の見極め方は「家を買うときの良い不動産会社の探し方|担当者の見極め方」で解説しています。

物件資料で「リノベできるか」を絞り込むポイント

内見の前に、物件資料で工事の制約を確認しておくと、見に行く物件を半分以下に絞り込めます。とくにマンションは管理規約、戸建ては接道と建築時の書類が、リノベできるかどうかを左右します。

中古マンションで確認する資料

  • 管理規約・使用細則:フローリングの遮音等級(LL-45など)の指定や、工事の申請方法・工事できる時間帯が書かれています。
  • 重要事項調査報告書:修繕積立金の残高、滞納の有無、大規模修繕の予定が分かります。管理会社が発行し、不動産会社を通じて取り寄せます。
  • 長期修繕計画・総会議事録:修繕積立金の値上げ予定や、給排水管の更新工事の予定を確認します。修繕積立金の見方は「マンションの修繕積立金とは?」で解説しています。
  • 図面(竣工図):構造がラーメン構造(柱と梁で支える構造)か壁式構造(壁で支える構造)かを確認します。壁式構造は室内の壁を撤去できない場合があります。

マンション管理計画認定制度とは、マンションの管理計画が国の基準を満たす場合に、地方公共団体(23区では区)が認定する制度です。認定を受けたマンションは、修繕積立金や長期修繕計画が一定の水準にあることの目安になり、【フラット35】維持保全型(当初5年間 年0.25%引下げ)の対象にもなります。ただし維持保全型は【フラット35】リノベと併用できないため、どちらが有利かを比べて選びます(住宅金融支援機構)。

中古戸建てで確認する資料

  • 接道の状況:建築基準法では、原則として幅4m以上の道路に2m以上接していないと建て替えができません。幅4m未満の道路(いわゆる2項道路)に面する場合は、建て替え時に道路の中心から2m後退(セットバック)が必要です。
  • 建築確認済証・検査済証:建築当時の法令に沿って建てられたかの目安になり、増築や住宅ローンの審査にも影響します。墨田区の「すみだ住宅取得利子補助制度」でも、検査済証(または検査済証の発行が分かる建築確認台帳記載事項証明書)の提出が求められます。
  • 構造と工法:在来工法(木造軸組工法)は間取り変更がしやすく、2×4工法は壁で支えるため撤去できない壁があります。
  • 過去の修繕履歴:屋根・外壁・給排水管・シロアリ対策の時期を売主に確認します。木造住宅の寿命と劣化の目安は「戸建ての寿命はどれくらい?」で解説しています。

戸建ての大規模なリノベでは、2025年4月施行の建築基準法改正(いわゆる4号特例の縮小)にも注意が必要です。2025年4月1日以後に着工する工事から、木造2階建てや延べ面積200㎡超の木造住宅(新2号建築物)で、壁・柱・床・はり・屋根・階段といった主要構造部の1種類以上について過半を修繕・模様替えする場合は、建築確認申請が必要になりました。一方、キッチン・トイレ・ユニットバスの交換など水回りだけの工事や、屋根・外壁のカバー工法、構造上重要でない間仕切壁だけの工事などは、建築確認が不要とされています(出典:国土交通省「リフォームにおける建築確認要否の解説事例集(木造一戸建て住宅)」)。間取りを大きく変えるリノベは申請の費用と期間がかかる場合があるため、購入前にリノベ会社へ確認しておきましょう。

内見でリノベ向き物件を見極めるポイント

リノベーション向き物件の内見で必ず見るべき5つのポイント

内見では、壁紙や設備の古さではなく、「構造」「配管」「劣化のサイン」「管理状態」「周辺環境」の5点を見ます。内装はリノベで一新できるため、見た目がきれいな物件ほど、かえって劣化が隠れていないか注意が必要です。

マンションの内見で見るポイント

  • 撤去できない壁と柱:図面と照らし合わせ、間取り変更の妨げになる構造壁や大きな梁の位置を確認します。
  • 床と天井の構造:床が二重床か直床かで、水回りを移動できる範囲や床材の選び方が変わります。
  • 配管の経路:排水管が床下を通るか、下の階の天井裏を通るかを確認します。後者は専有部だけで交換できない場合があります。
  • 窓とサッシ:サッシや玄関ドアは共用部分のため、個人では交換できないのが一般的です。
  • 共用部の様子:エントランス、ゴミ置き場、掲示板、駐輪場の状態から管理の質が見えます。

戸建ての内見で見るポイント

  • 傾きとひび割れ:床の傾き、ドアや窓の開閉の具合、基礎のひび割れを確認します。
  • 雨漏りとシロアリの跡:天井や押し入れの雨染み、床下の湿気、柱の傷みをチェックします。
  • 屋根と外壁:外壁のひび、屋根の劣化は工事費を大きく左右します。
  • 敷地と境界:境界標の有無、隣地との距離、工事車両が入れるかを見ます。

内見はリノベ会社やインスペクションと組み合わせる

建物状況調査(インスペクション)とは、専門の講習を修了した建築士が、建物の基礎・外壁・屋根などの劣化や不具合を目視などで調べることです。宅地建物取引業法により、不動産会社は媒介契約時にインスペクションのあっせんの可否を示すことになっています。リノベ会社の設計者が同行すれば、その場で概算の工事費も確認できます。

2024年4月1日からは、国土交通省の標準媒介契約約款で、あっせんを「無」とする場合はその理由を書くことになりました。あわせて、鉄筋コンクリート造などの共同住宅(マンション)では、重要事項説明の対象になる調査結果が「実施から1年以内」から「2年以内」のものに延びています(出典:国土交通省)。ただし、インスペクションは瑕疵(欠陥)の有無を判定するものではない点に注意してください。購入前に確認したい項目の一覧は「中古+リノベ購入前のチェックリスト20」にまとめています。

墨田区・江戸川区でリノベ向き物件を探すときの地域事情

墨田区・江戸川区でリノベ向き物件を探す場合は、「旧耐震」「狭い道路と再建築不可」「水害リスク」の3点を必ず確認してください。どちらの区も昭和の住宅が多く残る下町で、価格が手ごろな物件ほど、この3点のいずれかを抱えていることがあります。

確認項目 墨田区で多いケース 江戸川区で多いケース 確認の方法
旧耐震(1981年5月以前の建築確認) 向島・京島・八広など木造住宅が密集する地域の古い戸建て 小岩・平井など古くからの市街地の戸建てや古いマンション 建築確認日、耐震診断・耐震基準適合証明書の有無
狭い道路・再建築不可 路地の奥の敷地や2項道路に面した戸建て 古い市街地の旗竿地や細い通路の奥の敷地 道路種別の調査、接道の長さ、セットバックの要否
水害リスク 荒川・隅田川に囲まれた低地 区の陸域の約7割がゼロメートル地帯 区の水害ハザードマップで想定浸水深と浸水継続時間を確認

旧耐震の物件は「耐震改修込み」で予算を組む

新耐震基準とは、1981年(昭和56年)6月1日以降に建築確認を受けた建物に適用されている耐震基準のことです。旧耐震の戸建てをリノベする場合は、耐震診断と耐震補強の費用を最初から予算に入れておきます。

住宅ローン控除を使う場合は、手続きの順番にも注意してください。1982年(昭和57年)1月1日より前に建築された住宅は、取得の日前2年以内に耐震基準への適合が証明されている必要があります。証明がない場合でも、取得の日までに耐震改修の申請(耐震基準適合証明の申請など)をし、取得から6か月以内の入居の日までに耐震改修を終えて証明を受ければ、控除の対象になります(国税庁 No.1211-3・No.1211-5、令和8年4月1日現在法令等)。引き渡しの前にリノベ会社と工程を決めておかないと、控除を受けられなくなるおそれがあります。

区の耐震化の助成も、購入前に確認しておきましょう(2026年11月時点)。

  • 墨田区:住宅耐震改修促進助成の対象は、木造では1981年5月31日以前に着工した旧耐震の住宅と、2000年5月31日以前に着工した平屋・2階建ての住宅です。非木造の旧耐震の住宅も2026年4月1日から対象になりました。申請の前に、区役所の不燃・耐震促進課への事前相談が必要です(墨田区、2026年8月25日更新)。
  • 江戸川区:旧耐震の戸建住宅は、区の設計等助成で設計した耐震改修工事に、経費の1/2または2/3(上限150万円または200万円)の助成があります。1981年6月1日〜2000年5月31日に建てられた新耐震の木造住宅も、設計等と工事の助成の対象です。2026年度の申請期限は2026年12月25日で、助成の決定前に契約・着工すると取り消しになります。新耐震の設計等助成では、道路の後退(セットバック)をしていない場合、リフォームを含む耐震補強工事は対象外とされています(江戸川区、2026年5〜6月更新)。

どちらの区も予算と受付期間があり、購入の時期によっては翌年度の申請になります。区の窓口で最新の条件を確認したうえで、工事の時期を決めましょう。江戸川区の住まいの助成は「江戸川区の住宅助成金一覧」にまとめています。

再建築不可・狭小地は「リノベで住み続ける」前提で判断する

再建築不可の物件は価格が安い反面、建て替えができず、住宅ローンが使いにくいことがあります。【フラット35】の中古住宅の技術基準でも、接道は「原則として一般の道に2m以上接すること」とされています(住宅金融支援機構)。

また、前述のとおり2025年4月から、木造2階建てなどの大規模な修繕・模様替えにも建築確認が必要になりました。建築時は適法だった建物(既存不適格建築物)であれば、利用者が増える用途変更を伴わず、特定行政庁(一般的な住宅なら区)が交通上・安全上・防火上・衛生上支障がないと認めた場合に、接道の規定を適用しないまま大規模な修繕・模様替えができる緩和措置があります(建築基準法施行令第137条の12第11項。国土交通省「既存建築物の緩和措置に関する解説集(第3版)」)。認められるかは物件ごとの判断なので、価格だけで判断せず、どこまで工事できるかを購入前に設計者と区の窓口で確認してください。墨田区の43条許可の基準やリフォームできる範囲は「墨田区で再建築不可物件を購入|43条許可・リフォームの範囲と注意点」で解説しています。

水害リスクはハザードマップで「深さ」と「期間」を見る

江戸川区によると、江戸川区は荒川や江戸川と東京湾に囲まれており、区の陸域の7割が満潮時の海面より低いゼロメートル地帯です(出典:江戸川区「江戸川区ってどんなところ?」)。江戸川区は2025年7月に水害ハザードマップ第2版を公表しています(出典:江戸川区ホームページ)。墨田区も「荒川が氾濫した場合には、区の大部分が浸水するおそれがあります」としており、Web版のハザードマップで縮尺や中心の位置を変えながら住所ごとの想定を確認できます(出典:墨田区公式ホームページ、2026年8月25日更新)。リノベでは、分電盤や給湯器を高い位置に設ける、1階を水に強い仕上げにするなど、間取りの工夫で備えることもできます。

保険料も総予算に入れておきます。損害保険料率算出機構が2023年6月に届け出た改定で、火災保険の水災料率は市区町村ごとの5区分(水災等地)に細分化され、多くの保険会社が2024年10月以降の契約から反映しています。墨田区・江戸川区はいずれも最も高い「5等地」です(機構の水災等地検索、2026年10月確認)。水災補償を付けるかどうかで保険料が大きく変わるため、物件を比べる段階で見積りを取っておくと安心です。

エリアごとの探し方のヒント

  • 押上・錦糸町・両国周辺:駅に近い中古マンションが中心です。管理状態と修繕積立金の水準で比べると選びやすくなります。駅ごとの価格と注意点は「押上のマンション購入」「錦糸町の中古マンション購入」「両国の中古マンション購入」で解説しています。
  • 向島・京島・八広・立花周辺:手ごろな中古戸建てが見つかる一方、狭い道路や旧耐震の物件が多いため、接道と耐震の確認が欠かせません。京島などの不燃化特区の助成は「墨田区の不燃化特区」で解説しています。
  • 葛西・西葛西周辺:築30〜40年前後の中古マンションが多く、広めの住戸をリノベしたい方に向いています。団地型のマンションや液状化の確認点は「葛西の中古マンション購入の注意点」をご覧ください。
  • 小岩・平井周辺:古くからの市街地で、古い戸建てやマンションも多いエリアです。小岩駅の周辺では再開発が進み、南小岩の一部や平井二丁目付近は不燃化特区に指定されています(江戸川区、2026年6月時点)。駅の北口・南口の違いは「小岩のマンション購入と再開発」で解説しています。
  • 瑞江・一之江・篠崎周辺:中古戸建ての選択肢が比較的多いエリアです。浸水想定と前面道路の幅をあわせて確認しましょう。瑞江駅周辺のマンションは「瑞江のマンション購入」で解説しています。

墨田区で、中学生以下の子どもがいる世帯や夫婦とも40歳未満の世帯が家を買う場合は、「すみだ住宅取得利子補助制度」も確認しましょう。1年間に支払った住宅ローンの利子を上限10万円まで、5年間で最大50万円補助する制度で、住宅取得日(所有権の保存登記日または移転登記日)から1年以内に申請します。中古住宅の購入でも使えますが、検査済証(または検査済証の発行が分かる建築確認台帳記載事項証明書)が必要で、1981年5月31日以前に着工した住宅は耐震基準適合証明書などの書類も求められます(墨田区のチラシ、令和6年2月版)。詳しくは「すみだ住宅取得利子補助制度とは?」で解説しています。

駅ごとの住みやすさは「墨田区の住みやすい駅」「江戸川区の住みやすい駅はどこ?」で比べています。エリア選びから購入の流れまでの全体像は「墨田区の不動産購入ガイド」「江戸川区の不動産購入ガイド」をご覧ください。

なお、2020年8月から、不動産取引の重要事項説明で水害ハザードマップ上の位置を説明することが義務づけられています。ただし説明は契約直前なので、内見の段階で自分でも確認しておくことが大切です。

リノベ向き物件が見つからないときの対処法

リノベ向き物件がなかなか見つからないときは、条件の見直しと相談先の見直しの2つを行います。多くの場合、条件が「内装もきれいで、立地も良く、価格も安い」と欲張りになっているか、リノベ前提の買主に慣れていない会社に相談していることが原因です。

  • エリアを隣の駅や隣の区まで広げる
  • 築年数の上限を広げ、管理状態や耐震性で判断する
  • マンションと戸建ての両方を候補に入れる
  • リノベ前提の買主の支援経験がある不動産会社に相談する

見つからない原因と解決策は「リノベ向き物件が見つからない5つの理由と解決策」で詳しく解説しています。

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購入を決める前の最終確認

申込みを入れる前には、「リノベ費用の概算」「住宅ローンの見通し」「契約条件」の3点を必ず確認します。物件が気に入っても、工事費が予算を超えたり、ローンの審査で物件が評価されなかったりすると、計画が崩れてしまいます。

  • 設計者から概算の工事費と工期をもらう
  • 物件とリノベ費用をまとめて借りられるか、金融機関に確認する
  • 旧耐震の物件で住宅ローン控除を使う場合は、引き渡しまでに耐震改修の申請ができ、取得から6か月以内に入居できる工程かを確認する
  • 補助金や区の助成を使う場合は、申請と決定の前に工事の契約・着工をしない段取りにする
  • 契約不適合責任(引き渡し後に見つかった不具合への売主の責任)の範囲と期間を確認する
  • 引き渡し日と工事の開始日、仮住まいの期間を決めておく

戸建て・マンションごとの購入時の注意点は「中古住宅を購入する際の注意点|戸建て・マンション別に解説」、よくある失敗とその防ぎ方は「不動産購入の失敗例12と確認すべきこと」をあわせてご覧ください。

墨田区・江戸川区でリノベ向き物件を探すならセルフリジェネレーション|Googleクチコミ 本店★4.8・瑞江店★4.9

株式会社セルフリジェネレーション(東京都墨田区押上・江戸川区瑞江に店舗、宅地建物取引業 東京都知事(2)第105830号)は、墨田区・江戸川区に特化した地域密着の不動産会社です。Googleクチコミでは、本店★4.8・瑞江店★4.9の評価をいただいています(2026年10月時点、当社ホームページに掲載の値)。

口コミでは、こまめな連絡や進捗報告、親身な対応を評価していただいています。リノベ前提の物件探しは、物件の紹介、資料の取り寄せ、内見の日程調整、リノベ会社との情報共有など、やり取りが多くなりがちです。だからこそ、連絡の早さと丁寧さが物件を逃さないことにつながります。

「他社と比べてずっと連絡をいただけていたので、気に入った物件があった時に連絡したところ、すぐに対応していただけて…」(Googleクチコミより一部抜粋)

「とても親身になって相談に乗っていただきました。」(Googleクチコミより一部抜粋)

当社には次のような強みがあります。

  • 墨田区・江戸川区に長年住み、エリアの特性を熟知したスタッフが、道路事情や水害リスクもふまえてご案内します
  • 業界経験10年以上のスタッフのみが在籍しています
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  • LINEやオンラインでのご相談にも対応しています

リノベ前提の物件探しや資金計画のご相談は、店舗でのご相談予約(住宅購入相談)からお気軽にお申し込みください。オンラインやLINEでのご相談方法は「不動産相談窓口」をご覧ください。なお、購入時の当社の仲介手数料は、法律で定められた上限の範囲内で、媒介契約の前に書面でご説明します。

リノベ向き物件の探し方に関するよくある質問

リノベ向きの中古物件はどこで探せばいいですか?

不動産ポータルサイトで相場をつかみながら、地域の不動産会社とリノベ会社に相談して探すのが確実です。ポータルだけではリノベの可否を判断しにくく、新着情報も不動産会社経由の方が早く届くことがあります。

リノベ前提の物件探しは何から始めればいいですか?

最初に、物件価格・リノベ費用・諸費用を合わせた総予算を決めることから始めます。総予算が決まると検索する価格の上限が明確になり、住宅ローンの事前審査もスムーズに進みます。

リノベ向き物件の内見では何を見ればいいですか?

内装の古さではなく、撤去できない壁や柱、配管の経路、雨漏りや傾きなどの劣化、共用部の管理状態を見ます。リノベ会社の設計者に同行してもらうと、工事の可否と概算費用をその場で確認できます。

リノベ向き物件を探すときに築年数はどれくらいを目安にすればいいですか?

住宅ローン控除の要件を満たしやすい1982年(昭和57年)1月1日以降に建築された物件が一つの目安です。それより古い物件でも、取得の日前2年以内に耐震基準への適合が証明されているか、取得の日までに耐震改修の申請をして入居(取得から6か月以内)までに改修を終えれば、控除の対象になります。

墨田区・江戸川区でリノベ向き物件を探すときの注意点は何ですか?

旧耐震、狭い道路による再建築不可、水害リスクの3点を必ず確認してください。とくに江戸川区は陸域の約7割がゼロメートル地帯で、墨田区も荒川と隅田川に囲まれた低地が多いため、区のハザードマップで浸水の深さと期間を確認しておくことが大切です。

物件探しとリノベ会社探しはどちらを先にすべきですか?

リノベ会社の目星は、物件探しと同時か、少し先に付けておくのがおすすめです。良い物件はすぐに申込みが入るため、内見の時点で工事の可否と概算費用を判断できる体制を整えておくと物件を逃しにくくなります。

物件価格とリノベ費用はまとめて住宅ローンで借りられますか?

金融機関のリフォーム一体型ローンや【フラット35】リノベを使えば、まとめて借りられる場合があります。【フラット35】リノベは所定の性能向上リフォームをすると当初5年間の金利が年1.0%または年0.5%引き下げられますが、資金の受け取りが工事完了後になるため、物件代金の決済につなぎ融資が必要になる場合があります。

まとめ

リノベーション向き物件の探し方のポイントを振り返ります。

  • 探し始める前に、物件価格+リノベ費用+諸費用の総予算と、条件の優先順位を決める
  • ポータルサイトで相場をつかみ、地域の不動産会社とリノベ会社に判断を任せる
  • マンションは管理規約・配管・構造、戸建ては接道・検査済証・工法を資料で確認する
  • 内見は設計者と同行し、工事の可否と概算費用をその場で確かめる
  • 旧耐震の物件で住宅ローン控除を使うなら、引き渡しまでに耐震改修の申請をし、取得から6か月以内に工事を終える段取りにする
  • 墨田区・江戸川区では旧耐震・再建築不可・水害リスクを必ず調べる

リノベ前提の物件探しは、物件そのものより「誰と探すか」で結果が大きく変わります。墨田区・江戸川区で中古住宅を買ってリノベしたい方は、地域の事情に詳しい不動産会社に早めに相談してください。

この記事の執筆・監修
株式会社セルフリジェネレーション(宅地建物取引業 東京都知事(2)第105830号/公益社団法人 東京都宅地建物取引業協会会員)。墨田区・江戸川区を中心に、業界経験10年以上のスタッフが不動産の売却・購入・買取をサポートしています。
最終更新日:2026年11月1日

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三好 海斗(みよし かいと)

この記事の監修者

三好 海斗(みよし かいと)

株式会社セルフリジェネレーション 代表取締役
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宅地建物取引士。不動産賃貸経営管理士。既存住宅アドバイザー。1988年生まれの福島県出身。不動産業歴は14年。不動産賃貸・売買仲介をはじめ、投資用不動産、中古不動産仕入れ再販、中古不動産×リノベーションなど様々な不動産企業で経験を積み、自身でも自宅、投資用不動産等で5回不動産購入・売却を経験。2020年にセルフリジェネレーションを設立。2021年にメディア取材や自社サービスや取組みが各メディア(55社の媒体)へ掲載される。

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