【2026年版】相続手続きの流れを徹底解説|期限つき一覧とチェックリストの記事

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【2026年版】相続手続きの流れを徹底解説|期限つき一覧とチェックリスト

三好 海斗(みよし かいと) この記事の監修者三好 海斗(みよし かいと)
カテゴリー不動産相続
相続手続きの流れを徹底解説|初心者でも安心!必要な手続きと注意点

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「家族が亡くなったが、何から手をつければよいのか分からない」「役所、年金、銀行、保険、不動産と窓口が多すぎて、期限に間に合うか不安」。相続手続きは、初めての方がほとんどです。葬儀の直後から期限のある届出が続くため、全体の流れを先に知っておくと落ち着いて進められます。

この記事では、2026年10月時点の法令と各機関の公表内容をもとに、死亡直後から1年までの相続手続きの流れを、期限つきの一覧とチェックリストで整理しました。

  • 相続手続きの流れと、期限・窓口の一覧表
  • 死亡届・年金・健康保険など、14日以内に済ませる届出
  • 預貯金・生命保険・遺族年金など、お金の手続きと請求期限
  • 遺言書の確認、戸籍の集め方、遺産分割協議、相続税の申告
  • 墨田区・江戸川区の「おくやみコーナー」と管轄の窓口

結論として、相続手続きは「7日・14日・3か月・4か月・10か月」の期限を軸に、役所の届出、お金の請求、遺産分割、名義変更の順で進めます。

この記事の結論

  • 相続手続きの流れは、死亡届(7日以内)、年金・健康保険の届出(14日以内。厚生年金の受給権者死亡届は10日以内)、遺言書と相続人の確認、財産調査、遺産分割、名義変更の順です。
  • 大きな期限は、相続放棄3か月、準確定申告4か月、相続税の申告・納付10か月、相続登記3年の4つです。
  • 葬祭費(墨田区・江戸川区は7万円)は2年、未支給年金と遺族年金は5年、死亡保険金は3年で請求できなくなります。
  • 戸籍は2024年3月から最寄りの区役所でまとめて請求でき、法定相続情報一覧図にすると銀行や法務局で使い回せます。
  • 墨田区・江戸川区には、区役所の手続きをまとめて案内する予約制の「おくやみコーナー」があります。

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相続手続きの流れ|死亡直後から1年までの全体像と期限一覧

相続手続きの流れは、「役所への届出」「お金の請求」「遺産を分ける手続き」「名義変更」の4つに分けると整理できます。期限が短いものから順に片づけるのが基本です。

相続手続きの流れ(死亡直後から1年まで):7日以内の死亡届、14日以内の年金・健康保険、3か月以内の相続放棄、4か月以内の準確定申告、10か月以内の相続税申告、3年以内の相続登記

※図の「14日以内」のうち、年金の受給権者死亡届は、国民年金が14日以内、厚生年金が10日以内です(日本年金機構)。マイナンバーが日本年金機構に収録されている方は、原則として届出を省略できます。

相続とは、亡くなった方(被相続人)の財産と債務を、相続人が引き継ぐことです。主な手続きと期限を時系列でまとめます。

期限 手続き 窓口
7日以内 死亡届の提出、火葬許可の申請 区役所(市区町村)
10日・14日以内 年金の受給停止(厚生年金10日、国民年金14日) 年金事務所
14日以内 国民健康保険・後期高齢者医療・介護保険の資格喪失、世帯主の変更 区役所
なるべく早く 遺言書の確認、戸籍の収集、公共料金・携帯電話・クレジットカードの名義変更や解約 公証役場・法務局・区役所・各社
3か月以内 財産と借金の調査、相続放棄・限定承認の申述 家庭裁判所
4か月以内 準確定申告(亡くなった方の所得税の申告) 税務署
10か月以内 遺産分割協議、相続税の申告・納付 相続人同士・税務署
1年以内 遺留分侵害額の請求 相手方・家庭裁判所
2年以内 葬祭費・埋葬料、高額療養費の請求 区役所・健康保険
3年以内 相続登記(不動産の名義変更)、死亡保険金の請求 法務局・保険会社
5年以内 未支給年金・遺族年金の請求 年金事務所

期限の起算日は手続きごとに違います。相続放棄は「自分のために相続が始まったことを知った時」から3か月、準確定申告と相続税は「相続の開始を知った日の翌日」から数えます。

不動産に絞った手順は「不動産を相続する方法|手順と期限・費用・生前対策を解説」で解説しています。この記事では、年金・保険・預貯金・公共料金を含めた相続手続き全般を扱います。

相続の開始と初期対応|死亡届から14日以内の届出

相続が始まって最初に行うのは、死亡届の提出と、年金・健康保険・世帯主の届出です。期限は7日以内と14日以内に集中しています。

死亡届の提出と火葬許可証の取得(7日以内)

死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内に提出します(戸籍法86条)。提出先は、亡くなった方の本籍地、亡くなった場所、届出人の所在地のいずれかの市区町村です。医師が書いた死亡診断書(または死体検案書)と一体の用紙になっています。

死亡届を出すと、火葬許可証が交付されます。実務では葬儀社が提出を代行することが多いです。死亡診断書の写しは、生命保険や年金の請求で求められるため、提出する前に5〜10枚コピーを取っておきましょう。

年金の受給停止と未支給年金の請求

年金を受け取っていた方が亡くなったときは、年金事務所に「年金受給権者死亡届」を出します。期限は、厚生年金が10日以内、国民年金が14日以内です。

日本年金機構によると(2026年10月時点)、マイナンバーが年金機構に収録されている方は、この届出を原則として省略できます。届出が遅れて年金を受け取りすぎると、後で返すことになります。

未支給年金とは、亡くなった月の分までの年金のうち、まだ受け取っていない分のことです。年金は後払いのため、ほとんどの場合に発生します。生計を同じくしていた配偶者、子、父母などが、順位に従って請求できます。

健康保険・介護保険の資格喪失と葬祭費の請求

国民健康保険、後期高齢者医療制度、介護保険は、亡くなってから14日以内に区役所で資格喪失の届出をし、資格確認書や保険証を返します。会社員だった方は、勤務先を通じて健康保険の手続きをします。

このとき一緒に請求したいのが葬祭費です。葬祭費とは、国民健康保険や後期高齢者医療制度の加入者が亡くなったときに、葬儀を行った方へ支給されるお金のことです。墨田区・江戸川区の国民健康保険では7万円で、葬儀を行った日の翌日から2年を過ぎると請求できません(各区公式サイト、2026年10月時点)。

会社の健康保険に入っていた方は、葬祭費の代わりに埋葬料(協会けんぽは5万円)を請求します。

世帯主の変更と、公共料金・携帯電話・クレジットカード

世帯主が亡くなり、残った世帯員が2人以上いる場合は、14日以内に世帯主変更届を出します。残った方が1人だけの場合などは不要です。

電気・ガス・水道、携帯電話、インターネット、クレジットカード、有料の定額サービスは、法律上の期限はありません。ただし、解約するまで料金や年会費がかかり続けます。通帳とカードの明細から引き落としを洗い出し、早めに名義変更か解約をします。

遺言書の確認|種類と検認の要否

遺言書があれば、原則としてその内容どおりに遺産を引き継ぐため、最初に有無を確認します。遺言書が後から見つかると、遺産分割協議をやり直すことになるためです。

遺言の種類 探す場所 家庭裁判所の検認
公正証書遺言 全国の公証役場で検索できる 不要
自筆証書遺言(法務局で保管) 法務局(遺言書保管所)で証明書を請求 不要
自筆証書遺言(自宅などで保管) 自宅、貸金庫、親族や知人 必要
秘密証書遺言 自宅など(作成の記録は公証役場) 必要

検認とは、家庭裁判所が相続人の立会いのもとで遺言書の状態を確認し、後からの書き換えを防ぐ手続きのことです。封のしてある遺言書を勝手に開けると、5万円以下の過料の対象になります(民法1005条)。見つけたら開けずに家庭裁判所へ持って行きます。

自筆証書遺言でも、2020年7月に始まった自筆証書遺言書保管制度で法務局に預けたものは、検認が要りません。

相続人の確定と戸籍謄本の収集

相続人を確定するには、亡くなった方の出生から死亡までの連続した戸籍を集めます。知らない相続人(前の結婚での子、認知した子など)がいないことを、書類で証明するためです。

法定相続人とは、民法で定められた、遺産を引き継ぐ権利のある人のことです。配偶者は常に相続人になり、あわせて次の順位の人が相続人になります。

  1. 第1順位:子(亡くなっている場合は孫)
  2. 第2順位:父母(亡くなっている場合は祖父母)
  3. 第3順位:兄弟姉妹(亡くなっている場合はおい・めい)

戸籍は最寄りの区役所でまとめて請求できる

2024年3月1日から、戸籍の広域交付が始まりました。本籍地が遠方にあっても、最寄りの市区町村の窓口で、出生から死亡までの戸籍をまとめて請求できます(法務省)。

請求できるのは、本人、配偶者、父母や祖父母、子や孫です。兄弟姉妹の戸籍、郵送や代理人による請求は対象外で、窓口では顔写真つきの本人確認書類が必要です。

法定相続情報一覧図を作ると使い回せる

集めた戸籍は、法務局の「法定相続情報証明制度」を使うと、1枚の一覧図にまとめられます。交付は無料で、必要な枚数を受け取れます。銀行、証券会社、法務局、税務署、年金事務所の手続きで、戸籍の束の代わりに使えます。

遺産の調査と財産目録の作成|3か月以内に相続するかを決める

遺産の調査は、相続放棄の期限である3か月以内に、おおよその全体像をつかむことを目標にします。プラスの財産だけでなく、借金や保証債務も調べます。

財産の種類 調べ方
預貯金 通帳・キャッシュカード・郵便物を確認し、金融機関で残高証明書を取る
株式・投資信託 証券会社の取引報告書を確認。不明な場合は証券保管振替機構に開示請求
生命保険 保険証券を確認。不明な場合は生命保険協会の「生命保険契約照会制度」
不動産 固定資産税の納税通知書、登記事項証明書、所有不動産記録証明書
借金・ローン 契約書・督促状のほか、信用情報機関(CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センター)に開示請求

近年、調べ方が増えています。2025年4月1日からは、亡くなった方がマイナンバーを届け出ていた預貯金口座を、預金保険機構を通じてまとめて照会できるようになりました(手数料がかかり、届出のない口座は対象外です)。2026年2月2日からは、亡くなった方の名義の不動産を法務局が一覧にして証明する「所有不動産記録証明制度」も始まっています(法務省)。

相続するかどうかの3つの選択肢

財産より借金が多い場合は、相続放棄を検討します。相続放棄とは、家庭裁判所に申述して、プラスの財産も借金も一切引き継がないことにする手続きのことです。期限は、相続の開始を知った時から3か月以内です(民法915条)。

  • 単純承認:財産も借金もすべて引き継ぐ。3か月何もしなければ自動的にこの扱いになります。
  • 限定承認:プラスの財産の範囲でだけ借金を引き継ぐ。相続人全員での申述が必要です。
  • 相続放棄:一切引き継がない。相続人1人ずつ単独で申述できます。

調査が3か月で終わらないときは、期限内に家庭裁判所へ申し立てれば、期間を延ばしてもらえることがあります。3つの違いは「相続の種類と違い(単純承認・限定承認・相続放棄)」もあわせてご覧ください。

預貯金・生命保険・年金|お金の手続きと請求期限のチェックリスト

遺族が受け取れるお金は、自分から請求しないと支給されないものがほとんどです。請求期限は2年・3年・5年と制度ごとに違うため、一覧にして管理します。

遺族が受け取れるお金と請求期限の一覧(葬祭費・埋葬料2年、未支給年金・遺族年金5年、高額療養費2年、死亡保険金3年)

預貯金の口座は凍結される|払戻し制度で当面の資金を確保

金融機関が死亡の事実を知ると、口座は凍結され、入出金も引き落としもできなくなります。凍結を解くには、遺言書または遺産分割協議書、戸籍(または法定相続情報一覧図)、相続人の印鑑証明書などを出して、払戻しか名義変更をします。

葬儀費用や当面の生活費が必要なときは、遺産分割前の払戻し制度を使えます(民法909条の2)。相続人1人が単独で引き出せる額は、次の式で計算します。

  • 亡くなった時点の預金額×3分の1×その相続人の法定相続分
  • 1つの金融機関につき150万円が上限

以下は説明のための仮定の数値です。A銀行に預金が600万円あり、相続人が配偶者と子2人の場合、子1人が単独で引き出せるのは、600万円×3分の1×4分の1=50万円です。

なお、引き出したお金を自分のために使うと、単純承認とみなされて相続放棄ができなくなるおそれがあります。相続放棄を考えている間は、払戻しを使う前に専門家へ相談しましょう。

生命保険の死亡保険金

死亡保険金は、受取人が保険会社に直接請求します。受取人が指定されている保険金は、受取人固有の財産のため、遺産分割協議の対象になりません。請求できる期間は3年です(保険法95条)。

相続税の計算では、相続人が受け取った死亡保険金のうち「500万円×法定相続人の数」までが非課税です(国税庁No.4114)。

遺族年金・死亡一時金

亡くなった方に生計を維持されていた遺族は、遺族基礎年金や遺族厚生年金を受け取れる場合があります。対象になる遺族の範囲は、子の有無や年齢で変わるため、年金事務所で確認します。遺族年金は5年、国民年金の死亡一時金は2年で請求できなくなります。

入院などで医療費が高額になっていた場合は、高額療養費も相続人が請求できます(診療月の翌月1日から2年)。

遺産分割協議の実施と遺産分割協議書

遺言書がない場合は、相続人全員で遺産の分け方を話し合い、遺産分割協議書にまとめます。遺産分割協議とは、誰がどの財産をどれだけ引き継ぐかを、相続人全員の合意で決めることです。1人でも欠けると無効になります。

遺産分割協議書には全員が署名して実印を押し、印鑑証明書を添えます。銀行の払戻し、不動産の相続登記、相続税の申告で使います。

遺産分割そのものに法律上の期限はありません。ただし、次の2つの理由から、10か月以内にまとめるのが目安です。

  • 相続税の申告期限(10か月)までに分割が決まっていないと、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を、当初の申告では使えません。
  • 相続の開始から10年を過ぎると、原則として、生前贈与(特別受益)や介護などの貢献(寄与分)を考慮した分け方を主張できなくなります(2023年4月1日施行の改正民法)。

遺産が実家だけというご家庭では、分け方で意見が割れがちです。不動産の分け方は「遺産分割の方法4つの選び方|換価分割・代償分割・現物・共有と税金」で比べています。

準確定申告と相続税の申告・納付

税金の手続きは、4か月以内の準確定申告と、10か月以内の相続税の申告・納付の2つです。どちらも、亡くなった方の住所地を管轄する税務署に出します。

準確定申告(4か月以内)

準確定申告とは、亡くなった方の、その年1月1日から亡くなった日までの所得税を、相続人が代わりに申告する手続きのことです。期限は、相続の開始を知った日の翌日から4か月以内です(国税庁No.2022)。

事業や不動産の賃貸をしていた方、年金が年400万円を超えていた方などは申告が必要です。年金だけで暮らしていた方の多くは不要ですが、医療費が多かった場合は、申告すると税金が戻ることがあります。

相続税の申告と納付(10か月以内)

相続税は、遺産の総額が基礎控除を超える場合に、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内に申告して納めます。基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です(国税庁No.4152)。

相続人が配偶者と子2人なら、基礎控除は4,800万円です。遺産の総額がこれ以下なら、相続税はかからず、申告も要りません。

都内に自宅がある場合は、土地の評価額だけで数千万円になり、預貯金と合わせて基礎控除を超えることがあります。特例を使って税額が0円になる場合も、申告は必要です。3つの申告の違いと順番は「不動産の相続・売却で必要な申告|準確定・相続税との違いと順番」にまとめています。

名義変更手続き|不動産・預貯金・株式・自動車

遺産の分け方が決まったら、財産ごとに名義変更をします。期限が法律で決まっているのは不動産の相続登記で、取得を知った日から3年以内です。

財産 手続き 窓口 期限
不動産 相続登記 不動産の所在地の法務局 3年以内(義務)
預貯金 払戻し・名義変更 各金融機関 なし(早めに)
株式・投資信託 相続人の口座へ移す 証券会社 なし(早めに)
自動車 移転登録 運輸支局 早めに(売却・廃車の前に必要)
固定資産税 納税義務者の届出 都税事務所(東京23区) 登記が年内に済まない場合

相続登記は2024年4月1日から義務になりました。正当な理由なく3年以内に申請しないと、10万円以下の過料の対象です。2024年3月31日以前に相続した不動産も対象で、その期限は2027年3月31日です(法務省)。

自分で申請する手順は「相続登記・住所変更登記の義務化いつから?自分で申請する手順と費用」、相続した不動産を売るまでの段取りは「相続した不動産の売却の流れ|遺産分割・相続登記・共有の段取り」で解説しています。

相続・贈与の不動産、どうするか迷ったら

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相続手続きで注意すべきポイント

相続手続きで失敗しやすいのは、期限の見落とし、財産の使い込み、書類の取り直しの3つです。次の5点を意識すると、やり直しを減らせます。

相続手続きで注意したい5つのポイント(期限から逆算・財産に手をつけない・書類はまとめて取る・合意を書面に・不動産は早めに査定)
  • 期限から逆算する:3か月・4か月・10か月の日付を、最初にカレンダーへ書き込みます。
  • 財産に手をつけない:相続放棄を考えている間は、預貯金を使ったり、家財や不動産を処分したりしないようにします。
  • 書類はまとめて取る:戸籍、住民票の除票、印鑑証明書は、提出先を数えてから取ります。法定相続情報一覧図が便利です。
  • 合意は書面に残す:口約束で分けると、銀行も法務局も手続きを受け付けません。
  • 不動産は早めに価格を知る:相続税の評価額と、実際に売れる価格は違います。分け方を決める前に査定を取ると、話し合いが進みやすくなります。

期限を過ぎてしまった場合の対処は「相続の手続き期限が過ぎたら?ペナルティと救済策を一覧で解説」をご覧ください。

専門家の使い分け

相談先は、手続きの内容で変わります。

  • 相続登記、相続放棄の書類作成:司法書士
  • 準確定申告、相続税の申告:税理士
  • 相続人同士の争い、遺留分の請求:弁護士
  • 年金の請求:年金事務所、社会保険労務士
  • 不動産の査定、売却、活用:不動産会社

墨田区・江戸川区で相続手続きをするときの窓口

墨田区・江戸川区には、区役所での死亡後の手続きをまとめて案内する「おくやみコーナー」があります。どちらも事前予約制で、亡くなった方の住民登録が区内にあった場合に利用できます。

項目 墨田区 江戸川区
おくやみコーナーの場所 墨田区役所1階 江戸川区役所1階 区民課
予約 インターネットまたは電話。来庁希望日の5営業日前まで インターネット(4開庁日前まで)または電話(3開庁日前まで)
案内の冊子・ツール おくやみハンドブック おくやみガイド、おくやみ手続きナビ
葬祭費(国民健康保険) 7万円 7万円
年金の手続き 墨田年金事務所 江戸川年金事務所
準確定申告・相続税の申告 本所税務署・向島税務署 江戸川北税務署・江戸川南税務署
相続登記 東京法務局 墨田出張所 東京法務局 江戸川出張所
固定資産税の届出 墨田都税事務所 江戸川都税事務所
相続放棄・遺言書の検認 東京家庭裁判所 東京家庭裁判所

予約方法と受付時間は、墨田区「おくやみコーナー・ハンドブックのご案内」、江戸川区「おくやみコーナーのご案内」で確認できます(2026年10月時点)。

両区で実家を相続する場合に、特に気をつけたい点が3つあります。

  • 固定資産税の窓口は区役所ではない:東京23区では、固定資産税を東京都が課税しています。届出や評価証明書の請求は都税事務所で行います。
  • 古い木造住宅と狭い土地が多い:墨田区の京島・向島・八広、江戸川区の小岩・平井・松島などには、道路に2m以上接していないために建て替えができない土地(再建築不可)があります。売れる価格が相続税の評価額を下回ることもあるため、早めに査定で確認します。
  • 空き家のまま置くと負担が続く:誰も住まない家にも、固定資産税、火災保険料、庭木や建物の管理の手間がかかります。両区には海面より低い土地が広く、水害への備えも必要です。

区ごとの進め方は、「墨田区で相続した家・不動産の売却ガイド」「江戸川区で相続した家を売却する方法|流れ・税金・窓口まとめ」にまとめています。

相続手続きの流れに関するよくある質問

相続手続きは何から始めればよいですか?

最初に死亡届を7日以内に出し、続けて年金と健康保険の届出を14日以内(厚生年金の受給権者死亡届は10日以内)に済ませます。その後、遺言書の有無を確認し、戸籍を集めて相続人を確定する順に進めます。

相続手続きに期限はありますか?

あります。主な期限は、相続放棄が3か月以内、準確定申告が4か月以内、相続税の申告・納付が10か月以内、相続登記が3年以内です。葬祭費は2年、未支給年金と遺族年金は5年で請求できなくなります。

相続手続きは自分でできますか?

相続人が少なく、財産が自宅と預貯金程度で、相続税がかからない場合は、自分で進める方も多くいます。相続人が多い、連絡の取れない相続人がいる、相続税の申告が必要、といった場合は、司法書士や税理士に依頼すると期限に間に合わせやすくなります。

亡くなった人の預金は、いつから引き出せなくなりますか?

金融機関が死亡の事実を知った時点で、口座が凍結されます。死亡届を出しただけで自動的に凍結されるわけではありません。凍結後も、1つの金融機関につき150万円を上限に、相続人が単独で払戻しを受けられる制度があります。

戸籍謄本はどこで、どこまで集めればよいですか?

亡くなった方の出生から死亡までの連続した戸籍と、相続人全員の現在の戸籍を集めます。2024年3月からは、配偶者や子であれば、最寄りの区役所の窓口でまとめて請求できます。

相続税がかからない場合も、手続きは必要ですか?

必要です。相続税の申告が要らない場合でも、死亡届、年金や健康保険の届出、預貯金の払戻し、不動産の相続登記は行います。相続登記は相続税の有無に関係なく義務で、3年以内に申請します。

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まとめ

相続手続きは、流れと期限を先に押さえれば、1つずつ順番に片づけられます。

  • 7日以内に死亡届、14日以内に年金・健康保険・世帯主の届出(厚生年金の受給権者死亡届は10日以内)
  • 遺言書を確認し、戸籍を集めて相続人を確定する
  • 3か月以内に財産と借金を調べ、相続するかどうかを決める
  • 4か月以内に準確定申告、10か月以内に遺産分割と相続税の申告
  • 不動産の相続登記は3年以内。葬祭費・年金・保険金の請求も忘れずに

手続きのなかで不動産の扱いに迷ったら、まず今の価格を知ることから始めましょう。金額が分かると、相続人同士の話し合いも、税金の見通しも立てやすくなります。

この記事の執筆・監修
株式会社セルフリジェネレーション(宅地建物取引業 東京都知事(2)第105830号/公益社団法人 東京都宅地建物取引業協会会員)。墨田区・江戸川区を中心に、業界経験10年以上のスタッフが不動産の売却・購入・買取をサポートしています。
最終更新日:2026年10月13日

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三好 海斗(みよし かいと)

この記事の監修者

三好 海斗(みよし かいと)

株式会社セルフリジェネレーション 代表取締役
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宅地建物取引士。不動産賃貸経営管理士。既存住宅アドバイザー。1988年生まれの福島県出身。不動産業歴は14年。不動産賃貸・売買仲介をはじめ、投資用不動産、中古不動産仕入れ再販、中古不動産×リノベーションなど様々な不動産企業で経験を積み、自身でも自宅、投資用不動産等で5回不動産購入・売却を経験。2020年にセルフリジェネレーションを設立。2021年にメディア取材や自社サービスや取組みが各メディア(55社の媒体)へ掲載される。

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