戸建を購入した場合も、ライフスタイルの変化によって必要な部屋数や間取りが変わることがあります。
特に、子育てを終えて夫婦二人きりになるタイミングや、終活を意識し始めた時、お住替えを考える方は多いのではないでしょうか?
今回は、そんなお住み替え目的の自宅売却では、税金はどうなるのかをご説明します!
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譲渡所得税はどうなる?
不動産を売却して譲渡所得が発生した場合、分離課税で税金がかかります。
所有期間が5年以下の場合『短期譲渡』となり、税率は30%、住民税9%になります。
所有期間が5年を超える場合は『長期譲渡』となり、税率15%、住民税5%です。
所有期間が5年以下の状態で住み替える場合、各種税率が高くつきますので注意が必要です。
ですが、マイホームのお買い替えについては税金の特例があり、一般的な不動産の譲渡より優遇されています。
マイホームの住み替えの特例
3,000万円特別控除
譲渡所得3000万円までなら税金はかかりません
▼No.3302 マイホームを売ったときの特例(国税庁HP)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm
所有期間が10年を超える場合のマイホーム軽減税率
マイホーム(居住用財産)を売って、一定の要件に当てはまるときは、長期譲渡所得の税額を通常の場合よりも低い税率で計算する軽減税率の特例の適用を受けることができます。
この軽減税率の適用を受けるには、以下の要件すべてに当てはまる必要があります。
①日本国内にある自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地を売ること。
(注)住んでいた家屋または住まなくなった家屋を取り壊した場合は、次の3つの要件すべてに当てはまることが必要です。
・取り壊された家屋およびその敷地は、家屋が取り壊された日の属する年の1月1日において所有期間が10年を超えるものであること。
・その敷地の譲渡契約が、家屋を取り壊した日から1年以内に締結され、かつ、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。
・家屋を取り壊してから譲渡契約を締結した日まで、その敷地を貸駐車場などその他の用に供していないこと。
②売った年の1月1日において売った家屋や敷地の所有期間がともに10年を超えていること。
③売った年の前年および前々年にこの特例の適用を受けていないこと。
④売った家屋や敷地についてマイホームの買換えや交換の特例など他の特例の適用を受けていないこと。ただし、居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例と軽減税率の特例は、重ねて受けることができます。
⑤親子や夫婦など「特別の関係がある人」に対して売ったものでないこと。
マイホームを売ったときの軽減税率は以下の通りの計算になります。
課税長期譲渡所得金額(=A) | 税額 |
---|---|
6,000万円以下 | A×10% |
6,000万円超 | (A-6,000万円)×15%+600万円 |
(注1)課税長期譲渡所得金額とは、次の算式で求めた金額です。
(土地建物を売った収入金額)-(取得費+譲渡費用)-特別控除=課税長期譲渡所得金額
(注2)平成25年から令和19年までは、復興特別所得税として各年分の基準所得税額の2.1パーセントを所得税と併せて申告・納付することになります。
▼No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例(国税庁HP)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3305.htm
課税の繰延
特定のマイホーム(居住用財産)を、令和5年12月31日までに売って、代わりのマイホームに買い換えたときは、一定の要件のもと、譲渡益に対する課税を将来に繰り延べることができます(譲渡益が非課税となるわけではありません)
▼No.3355 特定のマイホームを買い換えたときの特例(国税庁HP)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3355.htm
損益の繰延控除
マイホーム(旧居宅)を令和5年12月31日までに売却して、新たにマイホーム(新居宅)を購入した場合に、旧居宅の譲渡による損失(譲渡損失)が生じたときは、一定の要件を満たすものに限り、その譲渡損失をその年の給与所得や事業所得など他の所得から控除(損益通算)することができます。
この特例の適用を受けるためには、以下の要件を満たす必要があります。
①自分が住んでいるマイホームを譲渡すること。なお、以前に住んでいたマイホームの場合には、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡すること。
(注)住んでいた家屋または住まなくなった家屋を取り壊した場合は、次の3つの要件すべてに当てはまることが必要です。
・取り壊された家屋およびその敷地は、家屋が取り壊された日の属する年の1月1日において所有期間が5年を超えるものであること。
・その敷地の譲渡契約が、家屋を取り壊した日から1年以内に締結され、かつ、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。
・家屋を取り壊してから譲渡契約を締結した日まで、その敷地を貸駐車場などその他の用に供していないこと。
②譲渡の年の1月1日における所有期間が5年を超える資産(旧居宅)で日本国内にあるものの譲渡であること。
③災害によって滅失した家屋で当該家屋を引き続き所有していたとしたら、譲渡の年の1月1日において所有期間が5年を超える家屋の敷地の場合は、その敷地を災害があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで(住まなくなった家屋が災害により滅失した場合は、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで)に売ること。
④譲渡の年の前年の1月1日から売却の年の翌年12月31日までの間に日本国内にある資産(新居宅)で家屋の床面積が50平方メートル以上であるものを取得すること。
⑤買換資産(新居宅)を取得した年の翌年12月31日までの間に居住の用に供することまたは供する見込みであること。
⑥買換資産(新居宅)を取得した年の12月31日において買換資産について償還期間10年以上の住宅ローンを有すること。
▼No.3370 マイホームを買い換えた場合に譲渡損失が生じたとき – マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例(国税庁HP)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3370.htm
お住み替えなら沢山の税の優遇を受けられます!
お住み替えの場合には、自宅売却で譲渡所得が出た場合でも、いきなり多額の譲渡所得税を納めなくても良い仕組みになっています。
お家を売ったお金よりも高いお家を購入した場合、お家が売れたとしても手元に現金は残りません。
ですので、これらの税金の優遇はとても助かります。
また、損益が出た場合には、損益通算ができ税金の軽減ができます。
サラリーマンの場合、給与から天引される形で所得税、住民税をおさめていますが、損益通算を使って所得がマイナスになった場合には、確定申告で納税した分が還付されます。
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